Thursday, March 14, 2013

世界を変え続ける"理念の人"ジミー・ウェールズ



Appleの故スティーブ・ジョブズやAmazonのジェフ・ベゾスのように、世界を変えるモノやサービスを生み出す人がまとうオーラはどこか共通している。やわらかくてやさしいのに、とてつもなく強い。それも、ライバルを圧倒しようとか、絶対に業界トップになってみせるとか、そういうギラギラとした強さではなく、この商品でこのサービスで世界を良くしようという思いからくる強さだ。その理念に心動かされた人々は自然とそのオーラに包み込まれ、気づけばその製品なしでは生きていけなくなっている。

Wikipediaファウンダーのジミー・ウェールズ(Jimmy Wales)もそうした世界を変えるオーラをまとったひとりである。やわらかい物腰とやさしい語り口、それほど大柄ではないのにもかかわらず、ひとたび壇上に現れれば数千人の聴衆を圧倒し、魅了する。「想像してみてほしい - この地球上のすべての個人が、人間が生み出したすべてのナレッジの集積に自由にアクセスできる世界を(IMAGINE A WORLD IN WHICH EVERY SINGLE PERSON ON THE PLANET IS GIVEN FREE ACCESS TO THE SUM OF ALL HUMAN KNOWLEDGE)」- Wikipediaが掲げるこの理念を実現すべく、彼はその全生涯を賭けて世界の知を集め、届け続けている。

写真は2013年2月27日、サンフランシスコで開催された「RSA Conference 2013」の基調講演時のもの。基調講演の内容はこちらに書いたが、自分がやるべきことをわかっている人は、やってはいけないことも同時に理解しているものだとつくづく思わされた。理念の人という言葉がこれほどふさわしい人は世界にそういない。