Thursday, April 24, 2014

Dynamicsに思うこと

またもや久々の更新となってしまいました。やっぱりブログを書き続けるのは難しいですね。プロブロガー(笑)とかオイラにはぜったい無理だわ。

先日、日本マイクロソフトと愛媛県の共同会見に行ってきました。MSお得意の地方活性化プロジェクトの一環で、愛媛県のサイクリングパラダイス施策をクラウドで支援するというもの。記事はこちらに書いております。

「クラウドでサイクリングパラダイスを」愛媛県と日本マイクロソフトが連携

会場には愛媛県のゆるキャラの「みきゃん」ちゃんが来ていて、すごくいい匂いがー



さて、個人的にこの事例で興味をもったのは、この「愛媛マルゴト自転車道」というサイトがAzureとDynamics CRMで構築されているという点です。とくにDynamicsと聞いたときは、なかなか良い選択だなーと思いました。

Microsoftという会社には、しばしば「ひょっとしてPR下手なの?」と思わされることが少なくないのですが、とくにDynamicsに関しては、こんなに良い製品なのにどうしてこうまで知名度が低いのか、非常に残念でなりません。

かくいう筆者も以前は「だいなみくす? なにそれおいしいの」状態でしたので、偉そうなことはいえません。しかし、アトランタで行われたDynamicsのイベント「Convergence」に取材で参加してからは、すっかりDynamicsの良さに魅了され、ことあるごとにDynamicsの良さを吹聴して回るようになりました。CRM製品として、価格性能比が優れているという点ももちろんありますが、何よりユーザの要望にあわせて自由自在に使えるカスタマイズ性が本当にユニークですばらしい。オンプレミスはもちろん、クラウドで使えるDynamics CRM Onlineも用意されているし、中小企業からエンタープライズまで、どんなタイプのユーザでも、まるでキャンパスに好きな絵を描くように使うことができます。CRMといえばSalesforce.comが最大シェアを誇っておりますが、Dynamicsほど自由度は高くないように思えます。逆に言えば、製品としての存在感というか、IT製品を使ってる感が強いのはSFDCのほうなのでしょう。

Covergence 2010ではまだスティーブン・エロップが
ビジネス部門のトップをやっていました。このすぐあとにNokiaのCEOになっています

ちなみにDyanmicsにはCRMだけじゃなくERPなんかも含まれますが、とりあえずここではCRMのことだけを指しておりますのでご了承を。

IT製品の特徴を表現するとき、とりわけクラウドサービスにおいては「柔軟性(フレキシビリティ)」という言葉がよく使われます。そしてDynamicsほど柔軟性にすぐれているプロプライエタリを筆者はほかにあまり知りません。CRMと言いながら、人間以外を管理対象のCustomerとして扱うこともできるので、不動産物件の管理などに使われている事例もあります。今回の愛媛の事例でも、サイクリストが撮影した写真や動画、執筆したテキストなどのコンテンツをDynamicsで管理しており、まさにDynamicsの自由度の高さを活かした事例だなーとうれしくなりました。

逆にこの柔軟性が仇となり、SIerなどから見ればユーザに勧めにくい製品になっているのかもしれません。実際、Dynamicsを担いでいるパートナー企業は相当Dynamicsに入れ込んでいるというか、その良さを知り尽くしていると聞きます。自分たちでまず使い、良いものだとわかった上でお客さんに勧めているので、結果として良い事例につながる。しかし、そうではないパートナーだと、Dynamicsのような自由度の高すぎる製品、はじめにユーザありきを想定した製品は、手間が増える面倒な存在なのかもしれません。

もっとも、SFDCのように完成度の高い製品を使うことにもメリットはあります。たとえばSAP ERPなどでもよく言われるのですが、完成度の高い製品は、ユーザをその製品にふさわしいレベルに成長させるパワーをもっています。着物を着るとふだんはがさつな女性でも自然と仕草がはんなりするように、良い製品が良いユーザを育てるというケースがあるのは事実です。ただし、Dynamicsの場合は、どちらかというユーザの現在(いま)に寄り添い、現状の課題にフィット&フィックスしつつ、解決と改善を図っていくという製品なので、問題意識が明確ではない企業がただなんとなく単品のCRMとして導入しても効果は薄いでしょう。

SFDCとDynamicsの比較についてもうひとつ。国内でのシェアにこれほど差がついたのは、製品の差というよりも、スタートダッシュの差にあったと筆者は思っています。

まだクラウドというものが子供のおもちゃのような言われ方をしていた2007年、SFDCは日本郵政の大量導入事例を発表しました。この事例が当時のIT業界にものすごいインパクトを与えたことをご記憶の方も多いと思います。クラウドの黎明期に、民営化を果たしてまだ数年の日本郵政がSaaSという耳慣れないソリューションを大量に導入し、新たな環境をローンチさせたという事実は、多くの日本企業にクラウドへの関心を励起させ、さらにSFDCの日本市場進出に大きなはずみをつけました。生まれ変わろうとしている組織が新しいIT技術でもって再スタートを切るという、クラウドの可能性を象徴するにこれほどふさわしい事例は世界を見渡してもそうはないでしょう。Dynamicsもその後、日産など大企業に採用されたりしていますが、残念ながら日本郵政のインパクトには遠く及びません。

いまだ横たわる大きなギャップをDynamicsはどう埋めていくのか、面白くもなんともない答えで恐縮ですが、地道に良い事例を重ねていくしかないと思います。そうした意味で今回の愛媛の事例は非常によろこばしいニュースでした。ただがっかりしたのは、会見でマイクロソフトがほとんどDynamicsについてアピールしなかったこと。自治体との連携という一般紙も対象にしたニュースであったため、必要以上に詳細に触れることはしなかったんでしょうが、なんともDynamicsにとってもったいなかったなーと、いちDynamics好きとして残念に思うのでした。


Friday, February 7, 2014

ソーシャルゲームとユーザの関係は永遠の分析課題!?

「魔法使いと黒猫のウィズ」というスマホで遊べるクイズ形式のカードゲームがあります。パズドラの亜流みたいなゲームなのですが、けっこうたのしい。年末から始めたのですがわりとハマっています。ちなみに現在はサイオーンのステージ6で火のキャラ不足に悩んでいるところ…ってどうでもいいですが。

このゲーム、無課金でも遊べるのですが(ちなみにワタクシは無課金です、念のため)、強いカードが欲しければ「クリスタル」と呼ばれるポイントを購入して何度もガチャを回す必要があります。黒猫ウィズのウリのひとつに10連ガチャというものがあって、クリスタル50個で10枚のカードが引けるしくみが用意されています。10枚のうち1枚にはAランクもしくはSランクのカードが必ず入っているので、10枚全部がガッカリーズというかなしい事態は少なくとも避けられるわけです。筆者のような無課金のユーザにもたまに運営からクリスタルが無料で配布されるのですが、それをちまちまと5個ためたのち、念を込めて単発でガチャを引いても、ガッカリーズの嵐、嵐、嵐。いったいどういう確率になってるんだよo(`ω´*)oと怒りたくなるときもありますが、タダで遊ばせてもらっている以上、それ以上文句はいえません…あー、単発でもファムとかアルルとか出ないかなー←絶対出ない(_ _;)

さて、この黒猫ウィズがガチャの表示と返金問題をめぐり、ちょっとした騒ぎになっています。以下、ITmediaのニュースより。

「黒猫のウィズ」運営元が告知、「不正な返金請求にはアカウント停止も」
コロプラが運営するスマートフォン向けゲーム「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」で、一部ユーザーが、ゲーム内の「ガチャ」の表示などに不満を持ち、アプリストア運営元のGoogleやAppleに対して返金を求めている問題で、コロプラは2月6日、「不正な返金請求をしたユーザーはアカウントを停止場合がある」とする告知文をゲーム内に掲示した。(以下略)
上記のニュースを見てもらえればわかると思いますが、スクエニの返金問題がなぜか黒猫ウィズにも波及し、一部の黒猫ユーザが「不当な表示に納得いかないからクリスタル購入代を返金せよ」とGopgle PlayやAppleに迫ったもよう。実際に返金を勝ち獲ったユーザも少なくないようで、このことに運営のコロプラがブチ切れ、返金請求するようなユーザにはアカウント停止も辞さないからな!と強気の態度に出ているというものです。筆者も昨日、画面に出てきたお知らせに「何言ってんだ?」と思ったのですが、無課金ユーザとはいえ、たのしく遊んでいるゲームでこんなことが起こるのはあまりいい気持ちがしないですね。

ソーシャルゲームにおけるガチャというシステムにはいろいろ問題が多いことはたびたび指摘されています。あまりにも社会的影響が大きいとして、2012年にはコンプガチャは規制されましたが、ガチャ自体は規制されていません。ユーザが欲しがっているアイテムやカードに直接課金するのではなく、そのアイテム/カードが「出るかもしれない」という期待にユーザはお金を払うわけで、射幸心を煽ることこの上なしです。望みのカードが出なくても「あともう1回回せば出るかもしれない」「これだけつぎ込んだんだから出るまでやめられない」と思うユーザのなんと多いことか。さらに問題は、人気ゲームである黒猫ウィズやパズドラがガチャの確率表示を行わないため、他のアプリベンダもこれに倣う例が多いことです。これに対しては消費者庁なども問題視しているようですが、いまのところ改善される気配はなく、ユーザの不信感に拍車をかけているのが現状です。今回の騒ぎも、行き過ぎなユーザの行為とはいえ、そうしたユーザのソーシャルゲーム運営元に対する不信感がベースになっているのは間違いありません。

このニュースを見たとき、2年前に執筆したある記事を思い出しました。「GREE Platform Conference 2012」というイベントの取材記事なのですが、その中のひとつで、日本IBMの方がソーシャルゲームプロバイダにユーザ分析を徹底して行うように勧めていたセッションの紹介です。
ここがヘンだよ日本のソーシャルゲームと世界進出 - 【1】ソーシャルゲームのためのユーザー分析の基礎知識
いやー、いま読み返すとこんなユーザ分析を本気でやられたら、そりゃユーザはゲームやめられないよなあ…としみじみ思います。このユーザ分析見ながら、自分はいま黒猫ウィズユーザ層のどこに位置するんだろうと考え込んでしまいました。「ああ、もう無課金だと詰んだな。そろそろやめようかなー」とあきらめモードに入ると、タイミングよく無課金ユーザでもたのしめるイベント→新カードゲット(*゚∀゚)という流れになってしまい、気がつけば2カ月以上、ほぼ毎日ウィズを撫でてる始末。きっと「無課金から課金に移るライン上のユーザグループ」として分析され、それなり(無課金なり)のイベントやくプレゼントが与えられ、ゆるやかにゲームから逃れないようにつながれているような気がします。ちなみにこの記事はコンプガチャ規制前のものですが、それにしてもこんな詳細なユーザ分析を日本中のソーシャルゲームベンダがやりだしたら、廃課金続出だよ…とほんとに怖くなります。

黒猫ウィズは楽しいゲームなのですが、「イベントがつまらない」「ガチャ煽り、カードのインフレがひどい」「イベントの間隔が長い/短い」などと運営に対する不満の声もよく聞かれます。ここの記事にもあるように、ソーシャルゲームはPDCAのペースが非常に早いので、改変のスピードにユーザがついていけない部分も多少なりともあるのでしょう。ただ、PDCAやローンチ&イテレートを早く回すことは本来、改善のスピードを上げ、ユーザの満足度を高め、収益向上にもつなげていくことが目標のはずです。多くの指標をもとに分析を行っているはずなのに、ユーザとの関係向上という指標にもとづく分析の視点がどうも黒猫ウィズを含め、ソーシャルゲーム運営者には欠けているような気がしてなりません。ビジネスなのでもちろん儲けること優先でもいいのですが、ガチャ煽りみたいな露骨すぎる施策ばかり目につき、結局ユーザの不信を買ってしまう。黒猫ウィズはせっかく良い世界観をもったゲームなのにすごくもったいないなあ…と思います。早くこの騒動が沈静化することを(無課金ですが)いちユーザとして心からのぞんでおります…ということで、青魔導書を狩りに行こうっと♪

Monday, January 20, 2014

Photo Essayを移行しました

ほぼ2年くらい放置していたブログなので、手を加えだすとキリがない状態に陥っております。やりだすとけっこうハマるなあ…ほかに書かなきゃいけない原稿たくさんあるんだけど(_ _;)

それはともかく、某サイトに「Photo Essay」というタイトルの短めのコラムを何本か載せていたのですが、諸事情によりすべて削除となってしまったので、こちらのブログに移しました。IBMフェローの浅川智恵子さんが紫綬褒章を受章されたときの記事など、けっこう自分でも気に入っているものもあり、消えてしまうには惜しかったので。せっせせっせと手作業でやること数時間、なんとか全部のコンテンツを当時の日付のままで移し終えました。上にあるラベル「Photo Essay」をクリックしていただければずらずらと表示されるかと思いますが、ここにもリンクを貼っておくことにします(古→新です)。




海外出張で撮影した写真が主ですが、孫さんや浅川さんのように国内で撮らせてもらったものもあります。この仕事やってきてよかったなーと思うのは、有名無名問わず、本当にすごい人のお話を直接聞く機会が多いことです。おかげでニセモノはすぐわかるようになりましたw

もう過去の記事なのであまり役に立つこともないとは思いますが、時代のスナップショットとして何かの参考になることがあればうれしいです。

妄想女子の理想をカタチにした25年前の名曲

Facebook経由で回ってきたんですが、このまとめ、おもしろいですね。ついニヤニヤしながら読み込んでしまいました。


それにしてもみなさんバックハグがすきですねー。筆者はゴルゴ13と同じで、他人に後ろに立たれるのがすごーく嫌なので、この感覚はあまり理解できないんですが。

このまとめを読んで、チェッカーズの「素直にI'm Sorry」というなつかしい曲を思い出しました。若い人はご存じないでしょうけど、チェッカーズをリアルに聞いてた世代でも知らない人が多い曲かもしれません。カラオケのチェッカーズベストにはたいてい入ってるんですけどね。喧嘩したカップルが仲直りするまでのヒトコマを描いた曲ですが、当時最高にカッコ良かったフミヤが妄想女子の理想を4分強の間だけ満たしてくれています。



あらためて聞くとナオユキのサックスがすごくすきだー。

個人的にツボなのは2番の内容、女の子が激おこ状態で彼氏にメッセ残したものの、エネルギー使い果たして眠り込む、そこに留守電聞いた彼氏があわててやってきて抱き起こされて、寝ぼけまなこで( ゚д゚)ポカーンとしている……うう、文字にするとなんてはずかしいんだwww まさしく「ただしイケメンに限る」の世界です。

いやー妄想ってすばらしいですね、ホントに。妄想はイノベーションの原点、人類だけに与えられた特権です。そう考えると彼氏いませんタグにはものすごくたくさんのヒットのヒントが隠されているような気がします(←てきとう)。

Friday, January 17, 2014

ピンチのOpenBSDに見るカネのないオープンソース運営の難しさ

昨日、Twitterでつぶやいたらわりと反響があったのですが、BSD系の老舗オープンソースプロジェクトOpenBSDが資金難でかなりやばい状況らしいです。

Phoronixの記事: OpenBSD Foundation At Risk Of Shutting Down

プロジェクトリーダーのTheo de Raadtさんがユーザに寄付を呼びかけております。いちばんの原因は年間2万ドルに上る電気代。うーん、これはなかなか削減できないでしょうね…。

BSD系のOSSプロジェクトはFreeBSDを除いてどこも資金難だと思われます。というか、FreeBSDだって決して潤沢ではなく、寄付の状況などを見るとかなり苦しい台所事情というのが察せられます。いや、BSD系だけじゃないですね。企業のバックアップを受けられないOSSが大きく成長していくということは非常にまれだと思います。

こういう事例を見るにつけ、あらためて企業とオープンソースの関係の難しさを感じさせられます。昨年、インタビューさせていただいたTreasure Dataの開発者でfluentdの生みの親でもある古橋貞之さんは、ご自身の経験を踏まえてこうおっしゃっておられました。

企業がオープンソースのバックに付くことをいろいろいう人もいますが、僕はどんなに良いソフトウェアであっても、やはり企業のバックアップがなければ普及は難しいと思うんです。どんなに良いソフトウェアでも使ってもらえなければ価値はない。これはfluentdの前に「MessagePack」というソフトウェアを作った後、「MessagePackは、ひょっとしてこのまま死んでいくのかな……」と不安になった経験からいえることです。 --OSや言語ではなくデータベースを極めたい:グリー技術者が聞いた、fluentdの新機能とTreasure Data古橋氏の野心より
すごく正直で的確な指摘ではないでしょうか。

一方で、企業の支援を得て運営がうまく回っているオープンソースも数多くあります。その代表例がPostgreSQLです。MySQLの対抗馬的な存在として、日本では根強い人気を誇るデータベースですが、その要因は日本でのコミュニティ運営が非常に順調なことが大きい。昨年末、日本のPostgreSQLコミュニティ生みの親ともいえる石井達夫氏にお話を伺う機会がありましたが、そこから一節を紹介します。

──ここでPostgreSQLコミュニティの話を伺わせてください。オープンソースプロジェクトとして,PostgreSQLは比較的長い歴史を誇ります。長く続いた要因としては,MySQLのように1社が開発の主導権を握っているのではなく,多くの開発者が集って開発しているからだと思っているのですが,石井さんはどう見ていますか。 
石井:まったくその通りだと思います。ほかのオープンソースプロジェクトもPostgreSQLをお手本にしてほしいですね。そのプロダクトが黎明期のころは1社だけがバックについて開発するというスタイルもありかもしれませんが,ある程度成熟してきたら,ひとつの企業が開発を100%コントロールしようとするべきではない。みんなで開発するというスタイルのほうがより多くのユーザに使われるようになり,コミュニティも発展し,ビジネスとしても伸びていく余地があるように思います。--[新春特別放談]ニッポンのPostgreSQLコミュニティ生みの親,石井達夫氏が語るPostgreSQLの現在・過去・未来(3)より

企業がバックにつかないとオープンソースの開発は続かない、しかし1社だけが支配的な状況にあるオープンソースを"オープン"ソースと呼んでいいものか、筆者も石井さん同様、やはりちょっと無理が出てくるんじゃないのと思ってしまいます。こういうとき、Oracleの支配下にあるMySQLはやり玉に上がりやすいのですが、ほかにもHadoopディストリビューションのClouderaが開発元のImpalaなんかも、今後のプロダクト運営をどうするのか、ちょっと気になるところです。ちなみにMySQLに関しては、ファウンダーのMontyことMichael WideniusがいつもボロクソにOracleを叩いており、とくに商用版だけに特別な機能を追加するOracleの姿勢を「オープンソースモデルではなくオープンコアモデル」と激しく批判しています。

話をOpenBSDに戻すと、OpenBSDも毎年、Google先生などから多少なりともドネーションを受けているようですが、おそらく全然足りない状態にあると見られます。OpenSSHやOpenNTPDなどすぐれた派生プロジェクトを生み出してきたプロダクトだけに、このまま活動が停止に追い込まれるのはなんとか防ぎたいものです。PayPalでドネーションを受け付けているようなので、すこしでも集まることを期待しましょう。

この記事を書きながら、カネの集まりやすいOSSとそうでないOSSの違いについて、ふとある仮説を思い立ったのですが、それはまた別の機会にでも。