Monday, January 20, 2014

Photo Essayを移行しました

ほぼ2年くらい放置していたブログなので、手を加えだすとキリがない状態に陥っております。やりだすとけっこうハマるなあ…ほかに書かなきゃいけない原稿たくさんあるんだけど(_ _;)

それはともかく、某サイトに「Photo Essay」というタイトルの短めのコラムを何本か載せていたのですが、諸事情によりすべて削除となってしまったので、こちらのブログに移しました。IBMフェローの浅川智恵子さんが紫綬褒章を受章されたときの記事など、けっこう自分でも気に入っているものもあり、消えてしまうには惜しかったので。せっせせっせと手作業でやること数時間、なんとか全部のコンテンツを当時の日付のままで移し終えました。上にあるラベル「Photo Essay」をクリックしていただければずらずらと表示されるかと思いますが、ここにもリンクを貼っておくことにします(古→新です)。




海外出張で撮影した写真が主ですが、孫さんや浅川さんのように国内で撮らせてもらったものもあります。この仕事やってきてよかったなーと思うのは、有名無名問わず、本当にすごい人のお話を直接聞く機会が多いことです。おかげでニセモノはすぐわかるようになりましたw

もう過去の記事なのであまり役に立つこともないとは思いますが、時代のスナップショットとして何かの参考になることがあればうれしいです。

妄想女子の理想をカタチにした25年前の名曲

Facebook経由で回ってきたんですが、このまとめ、おもしろいですね。ついニヤニヤしながら読み込んでしまいました。


それにしてもみなさんバックハグがすきですねー。筆者はゴルゴ13と同じで、他人に後ろに立たれるのがすごーく嫌なので、この感覚はあまり理解できないんですが。

このまとめを読んで、チェッカーズの「素直にI'm Sorry」というなつかしい曲を思い出しました。若い人はご存じないでしょうけど、チェッカーズをリアルに聞いてた世代でも知らない人が多い曲かもしれません。カラオケのチェッカーズベストにはたいてい入ってるんですけどね。喧嘩したカップルが仲直りするまでのヒトコマを描いた曲ですが、当時最高にカッコ良かったフミヤが妄想女子の理想を4分強の間だけ満たしてくれています。



あらためて聞くとナオユキのサックスがすごくすきだー。

個人的にツボなのは2番の内容、女の子が激おこ状態で彼氏にメッセ残したものの、エネルギー使い果たして眠り込む、そこに留守電聞いた彼氏があわててやってきて抱き起こされて、寝ぼけまなこで( ゚д゚)ポカーンとしている……うう、文字にするとなんてはずかしいんだwww まさしく「ただしイケメンに限る」の世界です。

いやー妄想ってすばらしいですね、ホントに。妄想はイノベーションの原点、人類だけに与えられた特権です。そう考えると彼氏いませんタグにはものすごくたくさんのヒットのヒントが隠されているような気がします(←てきとう)。

Friday, January 17, 2014

ピンチのOpenBSDに見るカネのないオープンソース運営の難しさ

昨日、Twitterでつぶやいたらわりと反響があったのですが、BSD系の老舗オープンソースプロジェクトOpenBSDが資金難でかなりやばい状況らしいです。

Phoronixの記事: OpenBSD Foundation At Risk Of Shutting Down

プロジェクトリーダーのTheo de Raadtさんがユーザに寄付を呼びかけております。いちばんの原因は年間2万ドルに上る電気代。うーん、これはなかなか削減できないでしょうね…。

BSD系のOSSプロジェクトはFreeBSDを除いてどこも資金難だと思われます。というか、FreeBSDだって決して潤沢ではなく、寄付の状況などを見るとかなり苦しい台所事情というのが察せられます。いや、BSD系だけじゃないですね。企業のバックアップを受けられないOSSが大きく成長していくということは非常にまれだと思います。

こういう事例を見るにつけ、あらためて企業とオープンソースの関係の難しさを感じさせられます。昨年、インタビューさせていただいたTreasure Dataの開発者でfluentdの生みの親でもある古橋貞之さんは、ご自身の経験を踏まえてこうおっしゃっておられました。

企業がオープンソースのバックに付くことをいろいろいう人もいますが、僕はどんなに良いソフトウェアであっても、やはり企業のバックアップがなければ普及は難しいと思うんです。どんなに良いソフトウェアでも使ってもらえなければ価値はない。これはfluentdの前に「MessagePack」というソフトウェアを作った後、「MessagePackは、ひょっとしてこのまま死んでいくのかな……」と不安になった経験からいえることです。 --OSや言語ではなくデータベースを極めたい:グリー技術者が聞いた、fluentdの新機能とTreasure Data古橋氏の野心より
すごく正直で的確な指摘ではないでしょうか。

一方で、企業の支援を得て運営がうまく回っているオープンソースも数多くあります。その代表例がPostgreSQLです。MySQLの対抗馬的な存在として、日本では根強い人気を誇るデータベースですが、その要因は日本でのコミュニティ運営が非常に順調なことが大きい。昨年末、日本のPostgreSQLコミュニティ生みの親ともいえる石井達夫氏にお話を伺う機会がありましたが、そこから一節を紹介します。

──ここでPostgreSQLコミュニティの話を伺わせてください。オープンソースプロジェクトとして,PostgreSQLは比較的長い歴史を誇ります。長く続いた要因としては,MySQLのように1社が開発の主導権を握っているのではなく,多くの開発者が集って開発しているからだと思っているのですが,石井さんはどう見ていますか。 
石井:まったくその通りだと思います。ほかのオープンソースプロジェクトもPostgreSQLをお手本にしてほしいですね。そのプロダクトが黎明期のころは1社だけがバックについて開発するというスタイルもありかもしれませんが,ある程度成熟してきたら,ひとつの企業が開発を100%コントロールしようとするべきではない。みんなで開発するというスタイルのほうがより多くのユーザに使われるようになり,コミュニティも発展し,ビジネスとしても伸びていく余地があるように思います。--[新春特別放談]ニッポンのPostgreSQLコミュニティ生みの親,石井達夫氏が語るPostgreSQLの現在・過去・未来(3)より

企業がバックにつかないとオープンソースの開発は続かない、しかし1社だけが支配的な状況にあるオープンソースを"オープン"ソースと呼んでいいものか、筆者も石井さん同様、やはりちょっと無理が出てくるんじゃないのと思ってしまいます。こういうとき、Oracleの支配下にあるMySQLはやり玉に上がりやすいのですが、ほかにもHadoopディストリビューションのClouderaが開発元のImpalaなんかも、今後のプロダクト運営をどうするのか、ちょっと気になるところです。ちなみにMySQLに関しては、ファウンダーのMontyことMichael WideniusがいつもボロクソにOracleを叩いており、とくに商用版だけに特別な機能を追加するOracleの姿勢を「オープンソースモデルではなくオープンコアモデル」と激しく批判しています。

話をOpenBSDに戻すと、OpenBSDも毎年、Google先生などから多少なりともドネーションを受けているようですが、おそらく全然足りない状態にあると見られます。OpenSSHやOpenNTPDなどすぐれた派生プロジェクトを生み出してきたプロダクトだけに、このまま活動が停止に追い込まれるのはなんとか防ぎたいものです。PayPalでドネーションを受け付けているようなので、すこしでも集まることを期待しましょう。

この記事を書きながら、カネの集まりやすいOSSとそうでないOSSの違いについて、ふとある仮説を思い立ったのですが、それはまた別の機会にでも。