Saturday, April 20, 2013

世界を透明でオープンに - スタート時の理念がそのまま残るFacebookの旧社屋



Facebookが現在の社屋、メンロパークにある旧Sun Microsystemsの本社跡地を拡張、フランク・ゲーリー設計による新たなキャンパスを建設するというニュースを読んで、ふと、パロアルトにあった旧社屋のことを思い出した。

2011年12月に現在の社屋に移転するまで、Facebookの本拠地はカルトレインのパロアルト駅のすぐそば、スタンフォード大学も近いこの場所にあった。パロアルトをはじめ、サニーベール、クパチーノなど国道101号線沿いのエリアは、数多くのIT関連のスタートアップが本拠地に定める地域だ。Facebookも例に漏れず、一見静かな街並みを装いながら、水面下ではスタートアップどうしが激しく潰し合うこの地を創業の拠点に選んだ。その後の躍進についてはここで語るまでもないだろう。

写真は2008年5月に撮影した。このころ、FacebookはCOOにGoogleからシェリル・サンドバーグを迎え、ビジネスを大きく飛躍させている。周囲の環境に調和した、シンプルで機能的な3階建てのビル。正面玄関のガラスには白い「facebook」のロゴ、退屈してそうな警備員がひとりだけデスクの前に座っている。現在はこの社屋を離れ、世界最大のインターネット企業に数えられるようになり、創業者CEOのマーク・ザッカバーグは若き成功者として半ば伝説化された存在となった。だが、パロアルトのこの社屋でスタートしたときに掲げた理念 - 世界を透明でオープンなものに変える、それが世界を公平にするというスピリッツは、新社屋のデザインを見る限り、おそらくいまも何も変わっていない。